NEWS お知らせ
2024.8.30 ERA/EMMA/ALICE検査を行っています
ERA/EMMA/ALICE検査について
エンドメトリオ三姉妹による動画での検査の説明はこちら
・ERA検査(子宮内膜着床能検査)とは
反復性着床障害(良好な胚を3回以上移植しても妊娠に至らない場合)の原因として子宮内膜の【着床ウィンドウ】が一致していないという報告が2014年にスペインのIVI Valenciaという施設から発信されました。着床ウィンドウとは、子宮内膜が着床に適した時期のことです。検査方法は、子宮内膜組織における248個の遺伝子について次世代シーケンサー(NGS)を用いて実施します。遺伝子発現プロファイル評価に基づくものです。
ERA検査を受けられた方の30%近くが【着床ウィンドウ】の時期がずれていたという結果が分かってきています。着床ウィンドウの時期を合わせることで、胚移植での妊娠率が約25%向上しているという報告があります。
つまり子宮内膜に受精卵が着床できる時期は個人差があり、適切な時期に移植することにより妊娠率を高められるのではないかというものです。
当院ではERA検査をすることにより各患者様における【着床ウィンドウ】の結果から移植の時期を判断するために実施しております。
検査対象
反復性胚着床障害(良好な胚を3回以上移植しても妊娠に至らない)の患者様
・EMMA検査(子宮内膜マイクロバイオーム検査)とは
子宮内膜に存在する細菌の種類と量を調べる検査です。NGSを用いて最近のDNAを調べる事で、妊娠との関連が認められている様々な子宮内膜の細菌群を検出します。子宮内膜の乳酸桿菌の割合が妊娠に大きく関わっています。乳酸菌の割合を上げ、子宮内環境を改善することで着床・妊娠率が向上します。検査結果が乳酸菌優位でない場合、適切な治療をご提案しております。
検査対象
子宮内環境を整えておきたい方
自分の子宮内膜の状況を調べておきたい方
・ALICE検査(感染性子宮内膜炎検査)とは
慢性子宮内膜炎を起こす細菌を調べる検査です。NGSを用いて、慢性子宮内膜炎の原因に関わる細菌の有無を検出します。慢性子宮内膜炎は、不妊症患者では約30%、習慣性流産や着床不全患者では約70%に関係していると言われています。検出された病原菌に対する治療をご提案いたします。
検査対象
体外受精・胚移植を行ったが、着床しない、または早期流産を経験された方
慢性子宮内膜炎と診断され、適切な治療をしたい方
検査方法(ERA/EMMA/ALICE検査)
ホルモン補充周期の場合は黄体ホルモンの投与開始日を0日とし、5日目に子宮内膜を採取します。自然周期の場合は排卵日から5日目(LHサージまたはhCG投与から7日目)に子宮内膜を採取します。この検査周期での移植は行いません。
こちらはあくまで例であり、患者様と当院医師による最適な周期において子宮内膜採取を行っております。また子宮内膜を採取する際に出血、痛み等を伴う場合もございます。事前に医師より十分な説明を受けてからの検査をお勧めいたします。
検査のリスク(ERA/EMMA/ALICE検査)
頻度は稀ですがERA/EMMA/ALICE検査を実施されるにあたり、考えられるリスクとして出血、子宮内感染、子宮穿孔等がございます。 またこの検査は現在スペインに検体を国際輸送し検査・解析しております。輸送中の事故等による検体の破損・もしくは逸失につきましては、その理由を問わず当院では一切の責任を負えないことをご了承ください。
結果について(ERA/EMMA/ALICE検査)
検査の結果が出るには3週間ほどを要します。検査結果によっては再検査が必要になる場合もございます。
※3つ検査を行った場合でも検体の採取は1回となっています。
※検査料金に関しては、料金のページをご確認ください。
当院に受診されている患者様で、検査をご希望場合、医師または看護師にお申し出ください。
当院に受診歴のない方でも検査可能です。ERA/EMMA/ALICE検査のみご希望の方は、電話にてお問合せください。事前に医師より十分な説明を受けてからの検査をお勧めいたします。